季節は関係ない低体温

お疲れ様です、Loxinalです。

低体温って一度は聞いたことありますよね。文字通り体温が低下することです。

今回はツーリング中や登山でも低体温になるリスクはあるということを知ってほしく執筆しています。

そもそも体温が下がるような環境ってどんな時だろうと考えたら、冬とか根本的に寒い時期を想像すると思います。自分も最初はそうでした。

寒い時期という考えは間違っていないのですが、みなさん寒ければいつもより厚着をしないでしょうか。冬に半袖短パンで夏のように外を歩く人なんていませんよね(たまにいますけど)。

私が低体温を体験したのは夏のツーリング中でした。動くことが困難になり、救急搬送されましたが、軽度だったので入院や特別な治療はなくその日のうちに帰宅することができました。

つまり、寒い環境というよりも寒くなる環境がポイントです。

何が原因で低体温になるのか、当時の状況も振り返りながら検証していきたいと思います。

低体温になると

基本的な話ですが低体温が進むと死にます。俗にいう凍死です。

「核心温が35℃以下になると、体温調節機能自体が障害される。そして30~33℃以下になると、体温調節機能が完全に失われて呼吸中枢の麻痺、心室細動などで死亡する。」

引用:坂井建雄ほか(2013:470)「解剖生理学:人体の構造と機能①」医学書院.

症状は、重症度によって異なります。

  • 35~32度 (軽度低体温):悪寒、震え 、運動失調等
  • 32~28度 (中等度低体温):筋硬直、歩行不能等
  • 28度以下(高度低体温):昏睡、無呼吸、心静止等

体温はいつ下がるか

季節に関係なく、いつでも体温は下がります。

低体温になる可能性は常日頃からあるということです。

冬や山岳など根本的に寒い環境も要因の1つになりますが、重要なのは気温以外です。

これからあなたが行こうとしている場所が寒いかどうか判断する時には何を見ますか?

天気予報や温度計などで気温を見ると思います。

したがって行こうとしている場所が寒いかどうかはみなさん気づいているはずです。

極端な例ですが、30度なら暑い、マイナス30度なら寒いと思うはずです。

つまり、寒いかどうか以外の理由で低体温を促進させる要因があるということです。

低体温の要因

要因はたくさんあるのですが、特に注意してほしい4つがあります。

それは、食事睡眠です。

要因:雨

雨に注意する理由は、汗と同じ原理からです。

体が熱いと感じた時に汗をかくのは、蒸発により熱を奪い体温を下げようとする働きからです。

汗と同様に雨などで体が濡れているとより早く体温が低下していきます。

要因:風

風に注意する理由は、想像できる通り風にあたると体感温度が下がります。

具体的にどうして体感温度が下がるのかというと、無風状態では体の周りには温かい空気の層があります。それが風のある環境では流されてしまうからです。

ちなみに、風速1m/秒で体感体温は約1度下がると言われています。

要因:食事

食事というのは、言い換えるとカロリー摂取ということです。

カロリー摂取が必要な理由は、基礎代謝に関係しています。

基礎代謝は呼吸や心臓の拍動等、生命活動の維持のために必要なエネルギーのことで、食べ物から得られるカロリーが不足すると基礎代謝も低下してしまいます。

少し難しい説明になったので例を出します。ダイエットでよく聞くリバウンドという言葉があります。

リバウンドというのはホメオスタシスという人間の生命活動の機能の1つが関わっていて、飢餓状態など栄養がとれない状態になっても生命活動を維持しようとする機能のことです。

このホメオスタシスが働くと、最小限の栄養(カロリー)で体を動かし、栄養(カロリー)が入ってきたときは最大限に吸収する状態になります。

なのでダイエットで無理な食事制限をしていくと、動いても痩せにくい状態(消費カロリーが減る)で、食事をすると太りやすい状態(吸収するカロリーが増える)になります。

このことからも、十分な食事がないと基礎代謝の低下につながることがわかると思います。

そして、基礎代謝が低下するとエネルギー消費量が減り、エネルギー消費の際に発生するも減ります。

直前の食事をとらなかったから、低温が低下するというわけではないです。日常的に必要な栄養補給が定期的にされているかどうかがポイントとなります。

要因:睡眠

睡眠を注視する理由は、脳を休める必要があるということからです。

脳と睡眠の関係はまだ未解明な所が多いですが、睡眠不足が体の不調を引き起こすのは明らかとなっています。

ラットを用いて断眠の実験を行ったところ、自律神経の異常や多臓器不全を呈し、やがては死亡したといった実験結果もあります。

睡眠不足により、体温調整はおろか、細胞レベルで修復や回復が不十分になる可能性があるということです。

低体温になりやすいシーン

このブログで取り扱っているので察しているとは思いますが、登山中はおろかツーリング中にもなります。

山岳地帯では、そもそもの寒い環境に加え、風が吹きやすく、天候も予測しにくく崩れやすいです。さらには常に歩いているため汗もかきっぱなしです。

バイクの走行中は、ジャケットを着ているとはいえ常に風を全身で受け止めています。汗はかきにくいと思いますが、雨が降って雨具がないときは最悪の状態です。

前項で紹介した4つのコンディションが見事に悪いときに、私も低体温になり救急搬送されました。救急車到着時の体温は35.1度でした。医療職に携わりながらも恥ずかしいお話です。

また、2009年に起きた有名な大雪山系のトムラウシ山遭難事故も7月の夏にもかかわらず18名のパーティのうち8名が低体温により死亡しました。

2000m越えの山なので、地上と比べればたしかに低体温になるリスクは高いです。

しかし、生存した人たちと死亡してしまった人たちの登山経過を比較すると、小まめなカロリー摂取をしていたり、山小屋でしっかりと睡眠をとっていたりと、些細なことですが生存へ繋がったかもしれない重要なポイントとしてアナウンスされています。

最後に

低体温に季節は関係ないです。冬でも夏でも起こる可能性はあります。

着目すべきなのは、生活リズム天候ということです。

少々難しい説明になってしまった所もありますので、不明な点等がありましたらコメント欄やツイッター上などで気軽にご質問ください。

雨の日に登山やツーリングをする方は少数派だとは思いますが、天気に絶対はないため晴れの予報でも突然崩れることがあります。

したがって、防寒対策無理のないプランで出発していただければ幸いです。

時には引き返すことも忘れないでください。生きていればそれも進歩です。

Loxinal

参考文献

・坂井建雄ほか(2013)「解剖生理学:人体の構造と機能①」医学書院.

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